ArtéMis HARMONIA

Operations Guide

奏者の集め方

奏者を集めるかどうか、どう集めるかは、自分たちが何をやりたいかから決まります。やりたい演奏会と今の顔ぶれの差を、公募・直接の声かけ・オーディション、常設か企画か——どう埋めるかを整理します。

← 手引き一覧へ
記事の地図

この記事で整理すること

本文を読み進める前に、この記事の論点を俯瞰できるようにしています。

主題 奏者の集め方
1 集めるかどうかは「やりたいこと」から決まる
2 足りなさの中身を見る
3 どう埋めるかを選ぶ(公募・直接・オーディション)
4 常設か、その回かぎりか
5 募集するときに示すこと

集めるかどうかは「やりたいこと」から決まる

奏者を集める前に決めるのは、自分たちがどんな演奏会をやりたいか、そしてそれを一回で終えるのか続けていくのか、です。やりたい演奏形態・曲・規模が決まれば、それに必要な編成が見えてきます。あとは、今の顔ぶれでそれを満たせるかどうか。満たせているなら、弦であっても新たに集める必要はありません。足りない部分があってはじめて、それを埋めるために人を集めます。集めること自体が目的ではなく、やりたいことと今の顔ぶれの差を埋める手段だと考えると、判断がぶれません。

  • まず、どんな演奏会をやりたいか(演奏形態・曲・規模)を決める
  • 一回で終えるのか、続けていくのかも、ここで決める
  • やりたい編成に対して、今の顔ぶれで足りているかを見る
  • 足りていれば、弦でも新たに集める必要はない
  • 集めるのは、やりたいことと現状の差を埋めるためと考える

足りなさの中身を見る

集めると決めたら、何がどう足りないのかを具体的に見ます。弦と管・打では、足りなさの性質が違います。弦は各パートに人数が要るため、不足は主に「頭数とバランス」の問題になりがちです。管・打はパートごとの必要人数が曲で決まっていて、一人欠けるとその編成が組めないため、不足は「特定の席が空いている」という形で現れ、より切実になります。どちらの不足なのかで、広く募るのか、特定のパートを狙うのかが変わります。

  • 弦の不足は、頭数とバランスの問題になりやすい
  • 管・打の不足は、特定パートの欠員で、編成に直結する
  • どのパートがどれだけ足りないかを具体的に把握する
  • 不足の性質によって、広く募るか狙い撃つかを決める

どう埋めるかを選ぶ(公募・直接・オーディション)

足りない分の埋め方には、いくつかのやり方があり、やりたいことに応じて選んだり組み合わせたりします。公募は、知らない人にも開いて広く募る方法で、人数を増やしたいときに向きます。直接リクルートは、伝手をたどって欲しい人に声をかける方法で、レベルや人柄がある程度読めるのが利点です。オーディションは、選考して受け入れる人を決める方法で、演奏の質を一定に保ちたいときに使います。続けていく仲間として迎えるのか、その公演かぎりで頼むのかによっても、適した方法は変わります。

  • 公募:広く開いて募る。人数を増やしたいときに向く
  • 直接リクルート:伝手で声をかける。レベル・人柄が読める
  • オーディション:選考して受け入れる。質を保ちたいとき
  • やりたいことに応じて、これらを選ぶ・組み合わせる

常設か、その回かぎりか

集め方は、団をどう続けたいかでも変わります。続いていく常設の団なら、入った人に長く在籍してもらうことを前提に、馴染んでもらう工夫や定着への配慮が要ります。一方、特定の公演やプロジェクトのために組む企画なら、その回かぎりで必要な人を集めます。企画にも幅があり、一回で終えるもの、毎回ゼロから集めるもの、コアは固定しつつ不足分だけ公募するものなど、形はさまざまです。自分たちがどちらに近いかで、募集の重さも続け方も変わります。

  • 常設:長く在籍してもらう前提。定着への配慮が要る
  • 企画:その公演・プロジェクトのために集める
  • 企画も、一回限り/毎回集める/コア固定+不足公募など幅がある
  • 続け方によって、募集の重さも変わる

募集するときに示すこと

公募で人を募るときは、入る側が判断できる情報を最初に出しておくと、ミスマッチが減ります。募集しているパート、求めるおおよその演奏レベル、団費の有無と額、練習の頻度・曜日・場所、本番の回数や規模、そして見学や体験ができるか。これらが曖昧だと、問い合わせの段階でお互いに手間が増えます。直接声をかける場合も、同じ内容を相手に伝えておくと、後の食い違いを防げます。

  • 募集パートと、求めるおおよその演奏レベル
  • 団費の有無・額と、練習の頻度・曜日・場所
  • 年間の本番回数や規模感
  • 見学・体験の可否と申し込み方法
  • 直接声をかける場合も、同じ内容を伝えておく

賛助・エキストラは別の性格のもの

ここまでは、演奏会を成り立たせる奏者そのものをどう集めるかの話です。これとは別に、賛助・エキストラがあります。賛助・エキストラは、団の演奏会で人数が足りないときや、難しい曲で演奏を補強したいときに、その回かぎりで力を借りるもので、団を構成する奏者を集めることとは性格が違います。混同せず、別のものとして扱います。頼み方や謝礼の整え方は、その専用のガイドにまとめています。

  • 賛助・エキストラは、特定公演の人数不足や補強のための一時的な助力
  • 団を構成する奏者を集めることとは性格が違う
  • 混同せず、別のものとして扱う
  • 頼み方・謝礼・受け入れは賛助・エキストラのガイドを参照